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実施例
>> 酵母 S. cerevisiae における転写産物プロファイリング

>> ノックアウトマウスにおける転写産物プロファイリング
>> X線照射した培養細胞における転写産物プロファイリング
>> 薬剤刺激を加えた培養細胞における転写産物プロファイリング

疾患関連マーカーの探索
>> 乳がん組織を用いたher2(c-erbB2)バリアントの発現変動と転移性
>> 「すい臓がんマーカ探索」の試み

ユーザー様事例
>> 貝殻形成に関わる遺伝子の網羅的探索
 

>> HiCEP関連文献

 

実施例:酵母 S. cerevisiae における転写産物プロファイリング

 酵母S. cerevisiaeから抽出した同一poly(A)+ RNA試料を用いて独立に4ロットを調製し遺伝子発現解析(MS-Profiling)を行った。その結果、4つの電気泳動像は一致し、HiCEP が高い再現性を有していることが示された(図1)。また、従来のハイブリダイズ法では検出不可能な1.2倍の発現差を検出可能であることがわかった。

 

image/図3 MS 技術の高い再現性、検出感度

図1 HiCEP の高い再現性、検出感度

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実施例:ノックアウトマウスにおける転写産物プロファイリング

 ノックアウトマウス由来の細胞を用いて遺伝子発現解析を行なった。その結果、ノックアウトした遺伝子の発現消失以外にも、ノックアウトした遺伝子の下流因子と考えられる既知または未知遺伝子の発現量変化が観察された(図2、表1)。この結果は、これら約500遺伝子がノックアウトした遺伝子により、直接または間接的に発現制御されていることを示している。

 

image/図6 ノックアウトマウスにおける転写産物プロファイリング

図2 ノックアウトマウスにおける転写産物プロファイリング

 

検出した転写産物 約20,000 遺伝子
抑制された遺伝子 約200 遺伝子
誘導された遺伝子 約300 遺伝子

表1 ノックアウト処理により発現変動した遺伝子数

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実施例:X線照射した培養細胞における転写産物プロファイリング

 X線未照射のマウス胚性線維芽細胞(MEF)とX線照射6時間後のMEFからTotal RNAを抽出し、得られたRNA試料を用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、X線照射によりp21遺伝子の発現レベルの増加が検出された。p21遺伝子の発現レベルの変化を確認するためにRT-PCRを実施した結果、p21遺伝子の発現レベルの増加を確認することができた(図3)。

 

image/図7 X線照射により発現変動したp21 遺伝子

図3 X線照射により発現変動したp21 遺伝子

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実施例:薬剤刺激を加えた培養細胞における転写産物プロファイリング

マウス由来培養細胞に対して培養12時間目に薬剤刺激を加えた。培養0、12、24、32時間目の細胞からTotal RNAを抽出し、得られたRNA試料を用いて遺伝子発現解析を行った。その結果、約15000種の転写産物を検出し、2倍以上発現レベルの上昇または減少した遺伝子がそれぞれ約50遺伝子ずつ検出された(表2)。薬剤刺激によるマーカー遺伝子の検索に使用できることが明らかとなった。

 表2 薬剤刺激による発現変動遺伝子とその発現強度

Gene ID 0hr 12hr 24hr 32hr   Gene ID 0hr 12hr 24hr 32hr
1 0 355 409 443 26 168 255 315 352
2 226 0 364 329 27 58 182 195 184
3 0 0 0 106 28 611 434 1121 1513
4 0 112 277 271 29 0 0 177 212
5 0 0 91 76 30 0 0 229 202
6 152 92 249 321 31 334 274 573 668
7 604 440 1208 1009 32 0 77 576 687
8 298 369 603 599 33 0 0 1546 1992
9 0 0 208 203 34 590 1542 6248 6479
10 0 104 250 239 35 356 421 2214 3248
11 0 62 161 128 36 0 0 361 377
12 446 524 1192 1071 37 0 0 858 748
13 0 0 502 342 38 0 103 745 822
14 446 524 1069 1062 39 0 0 729 854
15 0 0 751 529 40 321 509 4506 4557
16 304 566 703 662 41 0 94 1304 1306
17 2385 2862 4912 4717 42 0 0 1359 1619
18 302 341 449 1062 43 579 1467 5666 6814
19 0 0 787 817 44 239 354 2669 3396
20 2571 3230 5265 6182 45 250 462 3526 4511
21 188 211 396 365 46 0 0 292 293
22 0 0 855 951 47 280 302 651 605
23 0 0 207 248 48 0 0 783 714
24 1073 1131 1657 1771 49 371 939 5177 5531
25 0 892 1338 1352 50 146 194 1286 1470
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HiCEP 関連文献 (一部)

■環境生物トビムシの放射線応答遺伝子の報告
Taizo N, Akira F, Keiji K, Tadaaki B, Yoshihisa K, Satoshi Y.
Application of HiCEP to Screening of Radiation Stress-Responsive Genes in the Soil Microarthropod Folsomia candida (Collembola).
Environ. Sci. Technol. 2008, 6997-7002.

■ヒト培養細胞の放射線被爆によるASPM遺伝子の発現低下の報告
Fujimori A, Yaoi T, Ogi H, Wang B, Suetomi K, Sekine E, Yu D, Kato T, Takahashi S, Okayasu R, Itoh K, Fushiki S.
Ionizing radiation downregulates ASPM, a gene responsible for microcephaly in humans.
BBRC. 369, 953-7 (2008).

■ES細胞における発現遺伝子の網羅的解析
Araki R, Fukumura R, Sasaki N, Kasama Y, Suzuki N, Takahashi H, Tabata Y, Saito T, Abe M.
More Than 40,000 Transcripts, Including Novel and Noncoding Transcripts, in Mouse Embryonic Stem Cells.
Stem Cells. 24, 2522-8 (2006).

■サーカディアンリズム関連遺伝子の探索
Araki R, Nakahara M, Fukumura R, Takahashi H, Mori K, Umeda N, Sujino M, Inouye ST, Abe M.
Identification of genes that express in response to light exposure and express rhythmically in a circadian manner in the mouse suprachiasmatic nucleus.
Brain Res. 1098, 9-18 (2006).

■ヒト培養細胞において低線量放射線被爆により発現変化する遺伝子を解析
Fujimori A, Okayasu R, Ishihara H, Yoshida S, Eguchi-Kasai K, Nojima K, Ebisawa S, Takahashi S.
Extremely low dose ionizing radiation up-regulates CXC chemokines in normal
human fibroblasts.
Cancer Res. 65, 0159-63 (2005).
(参考:放医研ニュースNo.111)

■イネendosperm分化に関連する遺伝子の探索
Suzuki K, Hattori A, Tanaka S, Masumura T, Abe M, Kitamura S.
High-coverage profiling analysis of genes expressed during rice seed development,
using an improved amplified fragment length polymorphism technique.
Funct Integr Genomics. 5, 117-27 (2005).

■HiCEPの手法に関する報告
Fukumura R, Takahashi H, Saito T, Tsutsumi Y, Fujimori A, Sato S, Tatsumi K, Araki R, Abe M.
A sensitive transcriptome analysis method that can detect unknown transcripts.
Nucleic Acids Res. 31, e94 (2003).

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